16世紀の終わり頃から18世紀半ばまでの音楽を「バロック音楽」と言います。
バロックの語源はポルトガル語の「いびつな真珠」という意味。
自由な表現
冒頭でもお話しした様にバロックとは「いびつな真珠」「という意味です。
これは「カタチはいびつでも自由な表現の強さを持った音楽を象徴している」とも言われています。
イタリアを中心としたルネッサンスの様式がまとまりのある形式美だったものに対して、バロックはより自由に重きを置いたのです。
オペラの発達
これまで合唱音楽が中心でしたが、バロック時代になるとオペラが栄えました。
オペラはイタリア発祥ですが、次第にドイツやフランス、イギリスと広まっていきます。
ドイツ語による初のオペラはシュッツ作の「ダフネ」です。
フランスではバレエと合唱というフランス人好みのオペラをルイ14世に仕えていたリュリが確立したと言われています。
※リュリはイタリアオペラ発祥の地・フィレンツェで生まれています。
オペラと共に発達した器楽と器楽形態
オペラと共に急速に発達したのが器楽です。
ヴァイオリン等の弦楽器の他に発達した楽器が
・ハープシーコード(チェンバロ)
・クラヴィコード
・オルガン
等の鍵盤楽器があります。
(現在のピアノはクラヴィコードが元になっていると考えられています。)
また、バロック音楽の器楽形態は、
★オーケストラ (オペラの発達により生み出された)
★コンチェルト (独奏楽器とオケが一緒に演奏する形態)
★組曲 (舞曲を組み合わせた音楽。ソナタも組曲のひとつ)
★トッカータ (16世紀には既存。鍵盤楽器の為の曲)
★フーガ (遁走曲-とんそうきょく-ひとつの主題を追いかけていく形態)
があります。バッハのフーガは有名ですね。
現代音楽の基盤となった作曲家も多数
バロック時代を代表する有名な音楽は
ヴィヴァルディ、バッハ、ヘンデルがいます。
知識の少ない方に限って、クラシック音楽は古い等という人がいますが
近代音楽の先駆者を生み出したこの時代はとても新しい時代だったのです。