一定の規則に従って作られている楽譜。
ヨーロッパで500年以上もの年月をかけて工夫され、現在の形になりました。
楽譜はグラフ
楽譜は音楽を目に見える形に表にしたグラフです。
縦軸は音の高さ、横軸は音楽の進行を表した時間軸です。
音の高さを表す五線譜は、下から第1線、第2線・・・と呼んでいきます。
同じく線と線の間(線間)を下から第1間、第2間・・・と呼びます。
ひとつの音を表す音符は五線の線上、または線間におかれ、
音符の縦の位置で音の高さを表し、横に並んだ音符の繋がりでリズムを表現していきます。
五線の中に入らない音の範囲を表すには加線を用います。
(ト音記号で表されるピアノの中心のドの音も加線を使われてますね。加線とはあの線の事です。)
五線の冒頭には、音の高さを決める音符記号の記載があります。
(現在よく使用されている音符記号は、ト音記号・ヘ音記号・ハ音記号などです)
音符記号の書かれた楽譜を「譜表」と呼びます。
主な譜表の種類
譜表は、大きく3つの種類に分けれます。
●まず、合奏等で使用される全ての楽器の楽譜をまとめた譜表です。
これの事を総譜 -そうふ-(スコア)と呼びます。
楽曲全体を一度に見渡す事が出来るので、主に指揮者や作曲者が使用します。
●次に、2段以上の五線譜をまとめた譜表です。
音域が広いピアノ等の楽器では、上段にト音記号(ピアノでいえば一般的に右手で弾く方)、下段にヘ音記号(一般的に左手で弾く方)の譜表を
“{ ” でつないだ楽譜が使用されます。
これの事を大譜表と呼びます。
ピアノを習っている方が普段何気に目にしている楽譜は「大譜表」というグラフだったんですね。
●最後に、ひとつのパートのみが記された譜表です。
これの事をパート譜と言います。
オーケストラや吹奏楽などの演奏で用いられ、ひとつひとつの楽器の為の譜表です。
因みに、すべてのパートのパート譜を集めて並べたら総譜(スコア)が出来るという事です。
音符記号の豆知識
音符記号は、音の高さを決める為に必要です。
音符記号がなければどの音をだすのかが分からない程、大切な記号です。
例えば、五線譜の第2線に音符があったとします。
ト音記号の楽譜ならこの音はソになりますが、ヘ音記号ならシ、ハ音記号ならラの音になるのです。
「ヴァイオリン記号」とも呼ばれました。
ヘ音記号:男性の声やチェロ、コントラバス等の低音楽器に使用されます。
「バス記号」と呼ばれたりもします。
ハ音記号:普段生活している中では滅多にお目にかかれません。
中音楽器用で、現代では主にヴィオラで使用されます。
まとめ
13世紀頃の楽譜は4線譜で、音符の形も四角でした。
更に14世紀では6線譜と、現在の形になるまでにはたくさんの時間とたくさんの知恵が必要でした。
また、17世紀頃にはバッハが当時あまり使用されていなかった装飾記号を意欲的に使用し、自身の生み出す音楽を正確に記そうとしたそうです。